Monday, September 30, 2013

About Kenji Iguchi

      
・略歴(年代順)
2012
年 個展 赤レンガ倉庫 横浜市    
                           Red Bric Ware House /Yokohama
2010年         個展 岩崎ミュージアム 横浜市
                     Iwasaki Museum /Yokohama
2009年         個展 東京芸術劇場 池袋
                     Tokyo Metropolitan Theatre
2007年         個展 東京芸術劇場 池袋
                     Tokyo Metropolitan Theatre
2006年         招待展 SADI(サムソン デザイン インスチュート) ソウル市
                                   Samsun Design Art Institute /Seoul 
2005年         団体展 ユートピ画展 トポハウスギャラリー、ソウル市
                     Topohouse Gallery /Seoul
2005年         団体展 ソウル大学博物館、ソウル市
                     Seoul National Univesity Museum /Seoul    
2004年         個展 インサギャラリー ソウル市
                     Insa Gallery /Seoul
 
Education



ソウル大学校美術大学院卒業
Seoul National Univesity Art College Graduate school
武蔵野美術大学卒業
Musasino Art University
 
 
・プロフィール
 美大卒業後、美術、造形の仕事をし、あるとき自分の絵画を創作し始めると同時に、韓国語を学び、単身韓国に渡り、ソウル大学美術大学院に通いつつ創作活動を開始。韓国で展示活動の後、韓国で出会った妻子と共に帰国。現在東京近辺で創作、展示活動をしている。

Monday, September 9, 2013

Kenji Iguchi Exhibition2013 風 Wind 


分らないから風である。子供らとの一緒の毎日でいつも眺めている風景。同じようでも同じじゃない。子供らもそうである様に、風だけが知っていることがある。

以前の私の作品には、常に表現に必要なモチーフが含まれていて、そのときの自分自身の情緒を隠喩した物を描いた。音楽の好きな自分を描くときは常に楽器が入り、避けたいものは壁で蔽い、コミュニケーションの可能性は橋で表現した。心が晴れなければ曇り空を描き、なきたいときは豪雨の窓ガラスを描いた。

しかし子供が生まれ、一緒に過ごすようになってから、私はただ、一人生きるための力がまだ備わってない子供と毎日連れ添い、必要とする力を与え、助けながら行動を共にする。そこには、ただ幸せを噛み締め楽しんでいる父としての自分自身がいる。子育てはけして楽ではない。うるさい時もあれば言うことを聞かないときもある。しかし毎日過ぎ行く時間、そこには微塵のネガティブさはない。見る風景を、ちょうど憧憬という漢字の忄(りっしんべん)を除いた、幼子が風景を見る視点で描こうとしている。何を描いても構わないという自由奔放さも備わっている。キィビズムから抽象表現に変わりつつあったジャクソン・ポロックに近いかもしれない。
分らないから風、その風は決して無責任な風ではなく、とても大きな力がそなわってる。